くらしをつくる人NOTE

Vol.17
2023.5.2
Vol.17 陶芸家 池田優子さん <YAMA編>

池田さんのご自宅から車を30分程走らせると海陽町が誇る名勝「轟の滝」に到着しました。

初夏に開催する展覧会「La Japonaise」を象徴する「織部」。

その中に広がる緑や青のグラデーションは
この滝の周辺に広がる新緑や苔、流れる水の色からインスピレーションを受けて制作されています。

池田さんと一緒に山の中を歩きながら気が付いたのは、池田さんの自然に向ける純粋な眼差し。

道中に咲く草花を見つければ、足を止めじっくりと眺める。
瑞々しい苔が目に入れば、手に触れてその柔らかさを確かめる。
滝が落ちる音を聴きながら、水しぶきを浴びた新緑の香りに癒される。

五感の全てを自然に預けて、何かを感じようとしているようです。



岩に落ちた椿の花を撮影したり、珍しい植物を見つけて足を止めたり


モフモフの苔を撫でる池田さん。美味しそう!とおおはしゃぎ(笑)


マイナスイオンをたっぷり浴びて癒されている池田さんと雨晴一行

金子「轟の滝までご一緒した時に池田さんの自然との接し方は人とは少し違うのかなあって思いました。
“この苔モフモフしていて美味しそうだなあ”とか“山全体の緑のグラデーションが織部みたいだなあ” とか」

池田さん「確かにそうかもしれません。夕焼けを見てもこの色はどのように釉薬を調合したら表現できるのかなあとか。無意識に考えているんですよね」

金子「感動した時の感情の動きが池田さんは人よりも情熱的だなあと思いますね。
“嗚呼、すごくきれいだなあ”って、言葉で伝えてくださるので」

池田さん「大げさってよく言われますね(笑)。もうわかったっていうくらい、何度も言うし(笑)」

金子「(笑)」

池田さん「“何回も言わんでいい”って、よく言われる(笑)」

金子「あはは(笑)」

池田さん「理性的というよりは感情的なんでしょうねー(笑)」

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自然物でも人工物でも